もっと大きな音量を出すためのフルートの3つのテクニック
大きな音でフルートを演奏する事は、良い印象を持たれないことがあります。しかし、コンクールやオーディションで他のフルーティストと演奏を比べられる時に、他の人より大きな音であることは有利になります。もちろん、単に音が大きいだけでは駄目ですが、音楽性やテクニックが拮抗しているときには音量が大きい事は審査員の印象に残ります。
どうやったらもっと大きい音が出るだろう?
単純な事を見直して改善すると、より大きな音が出せるようになります。
特に頭部管の角度、楽器の構え方、普段の練習方法など、基本的なことを見直すだけで簡単に音量の悩みは解決し、さらに良い音色で演奏できます。
吹奏楽やオーケストラの中で吹いてみると、いかにフルート音量が小さい楽器かよくわかります。
ブラスバンドに使われる楽器の中でも、フルートは音量が最も小さいので、指揮者にもっと大きく吹くように言われた経験がある方も多いかと思います。
フルートパートだけで10人以上も同じ音を吹いているのに、いざ演奏会の録音を聴いてみるとほとんど聴こえていなかったということが起こります。
フルートの音がもっとよく聴こえるようにするには、どうすればよいでしょうか。
私は中学生の時にはブラスバンド、高校では市のオーケストラ、音大に入ってからは学校のオーケストラで吹いてきましたが、自分のフルートが他の楽器の音にかき消されてしまうことに悩んできました。
しかし、初めてプロのオーケストラで演奏した時には、意外にも自分の音が客席までよく通ることに驚きました。
何年もオーケストラ奏者として活躍している方たちは、他の楽器の方もフルートの音量が小さいということをよく知っているので、音量バランスにも細心の注意を払います。
そして、フルートのソロでは邪魔にならない音量まで落としてくれるので、フルートの音が良く通ります。伴奏の声部が大き過ぎると指揮者に注意されてしまいます。プロのオーケストラでは音量のバランスだけでなく音程や音色でもアマチュアや音大生のオケとは比べ物にならないくらいシビアです。さすがにプロは違うと感じました。
ブラスバンドに使われる楽器の中でも、フルートは音量が最も小さいので、指揮者にもっと大きく吹くように言われた経験がある方も多いかと思います。
フルートパートだけで10人以上も同じ音を吹いているのに、いざ演奏会の録音を聴いてみるとほとんど聴こえていなかったということが起こります。
フルートの音がもっとよく聴こえるようにするには、どうすればよいでしょうか。
私は中学生の時にはブラスバンド、高校では市のオーケストラ、音大に入ってからは学校のオーケストラで吹いてきましたが、自分のフルートが他の楽器の音にかき消されてしまうことに悩んできました。
しかし、初めてプロのオーケストラで演奏した時には、意外にも自分の音が客席までよく通ることに驚きました。
何年もオーケストラ奏者として活躍している方たちは、他の楽器の方もフルートの音量が小さいということをよく知っているので、音量バランスにも細心の注意を払います。
そして、フルートのソロでは邪魔にならない音量まで落としてくれるので、フルートの音が良く通ります。伴奏の声部が大き過ぎると指揮者に注意されてしまいます。プロのオーケストラでは音量のバランスだけでなく音程や音色でもアマチュアや音大生のオケとは比べ物にならないくらいシビアです。さすがにプロは違うと感じました。
しかし、プロになったら音量について悩まなくては良いということはなく、時にはさらにシビアに大きい音も要求されます。逆に、音が通ってしまいがちな3オクターブのppでは、本当に難しい静かな音も要求されます。
楽器の品質に原因があるのではない場合、大きな音量が出ない原因のひとつは、楽器の組み立て方と構え方にあります。頭部管を必要以上に内側や外側に向けすぎている人が多く見かけられます。
日本ではフレンチスクールの影響か、内吹きに演奏している方も少なくありません。アルタスなど、楽器のメーカーによってはそのように吹くよう設計されたモデルもあるので、一概に「ウチ吹き」が悪いとは決め付けられません。しかし大抵場合は、楽器のキーの中央の線が、唄口の中央あたりにくるよう設計されています。
楽器個体差やそれぞれの唇にあったポジションがあるので、この基本的な位置を基準に頭部管を調節してさらに良く鳴る位置を探してみてください。
大きな音を出すためのヒント1:楽器の組み立て方
楽器の品質に原因があるのではない場合、大きな音量が出ない原因のひとつは、楽器の組み立て方と構え方にあります。頭部管を必要以上に内側や外側に向けすぎている人が多く見かけられます。
日本ではフレンチスクールの影響か、内吹きに演奏している方も少なくありません。アルタスなど、楽器のメーカーによってはそのように吹くよう設計されたモデルもあるので、一概に「ウチ吹き」が悪いとは決め付けられません。しかし大抵場合は、楽器のキーの中央の線が、唄口の中央あたりにくるよう設計されています。
楽器個体差やそれぞれの唇にあったポジションがあるので、この基本的な位置を基準に頭部管を調節してさらに良く鳴る位置を探してみてください。
もちろん、楽器によってはより外へ向けた方が良くなる楽器もあります。良く鳴る位置を見つけたら、頭部管とボディーの継ぎ目に油性ペンなどで印をつけて、さらに微調整を重ねます。
数ヶ月ほど吹いてテストを重ねたら、マイナスドライバーなどで小さな傷をつけておくと、油性ペンの印が消えてしまって位置がわからなくなるということが無くなります。もちろん、大切な楽器に傷をつけたくない場合にはドライバーで印をつける必要はありません。
ヒント2:姿勢と構え方
自分が吹いているところを鏡で見てみましょう。
過度に猫背になっていませんか?
重心が上がっていませんか?
背中が反りすぎていたり、変に身体に力が入っていると良い音を出すことは難しいです。リラックスすることを心がけます。小さい音を出すほうが大きな音を出すよりも力が必要になります。
立って演奏する場合、足の開き方にこだわってみることも良いアイディアです。
立って演奏する場合、足の開き方にこだわってみることも良いアイディアです。
目安として肩幅くらい足を開きましょう。
足の甲は、八の字にひらいたり、水平にしてみたり、自身の立ちやすいひらき方をさがしてみます。場合によってはそれだけでかなり音色が良くなることもあります。
各自それぞれ身体にあった良いやり方を見つけてみましょう。
楽器を水平に構えなさいと教える先生がたくさんいらっしゃいますが、私は水平よりもむしろ少し下げたほうが良いと思います。時々、水平よりも上に楽器を構えている奏者を見ますが、腕が疲れたり、頭部管に水が溜まらないか心配になります。
楽器を水平に構えると重心が胸のあたりに上がり、胸で息を吸い息が浅くなったり、肩や腕に不必要に負担がかかります。息を吸ったときに喉から変な音がするのは、楽器を上げすぎているのが原因の時があります。
あくまで大切なのは楽器を構えている時の見た目の美しさではなく、胸郭を広く、お腹の底まで息が吸い込めるようにすることです。腕もリラックスしていると、速いパッセージを演奏しやすくなりますし、長時間吹いても疲れません。
一度楽器を水平に構えるという事にとらわれないで、いろいろな角度でフルートを構えて演奏してみると良いでしょう。
構え方だけでなく、フルートの吹き方やアンブシュアを改善する事も必要になるかもしれません。
普段やっている音階などを、フラッターで練習してみたり、フルートを吹きながら同時に声を出してください。喉のフラッターでも舌のフラッターでも構いません。初めは音がかすれて上手くゆかないかもしれませんが、練習しているとだんだんと良い音でできるようになります。フラッターで練習すると、普段よりも息のコンクールが難しいのでアンブシュアのための良い訓練になります。
フラッター練習のあとで、通常通り吹いてみてください。より一層芯のある音になるはずです。
声を出しながら吹く練習は、例えばモイーズの『ソノリテについて』をやってみましょう。
シー♭シーとフルートを吹きながら同じ音程で声を出してみます。5度や3度でもやってみましょう。
この練習もアンブシュアの良い訓練になります。
もしピッコロを持っている方は、ピッコロを吹いてからフルートを吹いてみるとより吹きやすくなるでしょう。
毎日ピッコロを吹いて試してみてください。
その他に、ハーモニクスやホイッスルトーンといった特殊奏法も良い練習になります。
ハーモニクスでは一番低いドの指使いで、第2オクターブのソ、第3オクターブのドミソ、そして出れば♭シを出してみましょう。次は一番低いオクターブの♯ド、レ、♭ミの指使いで上の音を出してみましょう。
これらはお腹から息を吐くために良い練習です。
ホイッスルトーンについては、前回の記事『練習時間が足りない人に役立つ3つの練習方法』で書いているので参考にしてください。
すぐに大きな音は出せるようにはなれませんが、これらの練習を毎日続ければ数日後に、より良い芯のある音でフルートが吹けるようになると思います。
力強い音色で演奏することは、フルーティストの永遠の課題でしょう。筋トレのように毎日少しずつ、音をたくましく鍛えることは、将来的に音楽の表現の幅を更に広げることにつながります。
あくまで大切なのは楽器を構えている時の見た目の美しさではなく、胸郭を広く、お腹の底まで息が吸い込めるようにすることです。腕もリラックスしていると、速いパッセージを演奏しやすくなりますし、長時間吹いても疲れません。
一度楽器を水平に構えるという事にとらわれないで、いろいろな角度でフルートを構えて演奏してみると良いでしょう。
ヒント3:練習方法
普段やっている音階などを、フラッターで練習してみたり、フルートを吹きながら同時に声を出してください。喉のフラッターでも舌のフラッターでも構いません。初めは音がかすれて上手くゆかないかもしれませんが、練習しているとだんだんと良い音でできるようになります。フラッターで練習すると、普段よりも息のコンクールが難しいのでアンブシュアのための良い訓練になります。
フラッター練習のあとで、通常通り吹いてみてください。より一層芯のある音になるはずです。
声を出しながら吹く練習は、例えばモイーズの『ソノリテについて』をやってみましょう。
シー♭シーとフルートを吹きながら同じ音程で声を出してみます。5度や3度でもやってみましょう。
この練習もアンブシュアの良い訓練になります。
もしピッコロを持っている方は、ピッコロを吹いてからフルートを吹いてみるとより吹きやすくなるでしょう。
毎日ピッコロを吹いて試してみてください。
その他に、ハーモニクスやホイッスルトーンといった特殊奏法も良い練習になります。
ハーモニクスでは一番低いドの指使いで、第2オクターブのソ、第3オクターブのドミソ、そして出れば♭シを出してみましょう。次は一番低いオクターブの♯ド、レ、♭ミの指使いで上の音を出してみましょう。
これらはお腹から息を吐くために良い練習です。
ホイッスルトーンについては、前回の記事『練習時間が足りない人に役立つ3つの練習方法』で書いているので参考にしてください。
すぐに大きな音は出せるようにはなれませんが、これらの練習を毎日続ければ数日後に、より良い芯のある音でフルートが吹けるようになると思います。
力強い音色で演奏することは、フルーティストの永遠の課題でしょう。筋トレのように毎日少しずつ、音をたくましく鍛えることは、将来的に音楽の表現の幅を更に広げることにつながります。