フルートの頭部管の角度と抜き具合について
フルートを吹く上で最も大切なことは、楽器を適切に組み立てるという事でしょう。
いくら良いアンブシュアや指のテクニックを持っていても、楽器の組み立て方が正しくなければいずれ支障をきたします。
頭部管の角度と抜き加減は、思っている以上に音色に大きな影響を及ぼしています。
今回は楽器の適切な組み立て方について考察してゆきます。
いわゆる初心者向けの楽器には、頭部管と本体の継ぎ目に印がついており、頭部管の角度を決める目安となっています。楽器にもともとついている印なので、多くの人はこの印を目安にしているのでは無いでしょうか。
しかし、これは大変良く無い事です。主な理由として、各奏者によって適切な角度は異なりますし、同じモデルのフルートでもそれぞれ適切な角度は異なります。中級者以上の楽器(20〜50万円程度)のものにはまず、このような印は付いていません。
また、例えばサンキョーのような楽器メーカーのマークが三角形をしたものだと、ついついそこにあわせたくなってしまい危険です。
これらの印は、全くフルートを触った事の無い人が初めて楽器を組み立てた時に、だいたいこの辺りを目安であるとわかるためのものであり、その角度がベストなわけでは決してありません。
だいたいの楽器は3〜5mmくらい頭部管を本体から抜くようにできています。
ただし、これも楽器メーカーによって適切な位置が変わってくる事に留意しましょう。
私の持っているサンキョーのフルートは2mm程度でA=442で演奏できますが、ムラマツはもっと抜かないとピッチが高すぎて使えません。
チューナを使ったり、ピアノを弾いたりしながら適切な位置を見つけましょう。
できるだけ広い部屋で、頭部管の角度や抜き加減を色々と試し、最も良い音程で良く鳴り、かつコントロールしやすくアンブシュアが楽な位置を探します。
まずは頭部管の角度を探し、次に抜き具合を調整し、最後に角度をもう一度少し変えて確認する、という以下のような手順を踏むと良いかと思われます。
1、まず大きな太い音が楽になる角度を探す事。これが最も大切な作業です。
2、それが見つかったらチューナーとにらめっこしながら、特に3オクターブの音程が極端に高くならない抜き具合をさがし、軽くマニキュアやペンで管に印をつけ、
3、最後に音色を微調整するために頭部管の角度を少しだけ前後させ、適切な位置を見つけ、
4、最後に、すぐには落ちないように印をつける。
5、頭部管と本体の印は、管を持っている角度によって見え方が違ってくるので、管の真っ正面から印をつけるようにすること。
これらを行う際に気をつけなければならない事は、自分にとって吹きやすいということを最優先するべきでは無い点です。
いつも吹いているやり方は確かに心地よいのですが、もっとよいやり方を探すためにまずは自分にとって吹きやすいかどうかは後回しにして、まずは太い良い音色が出せる角度を探す必要があります。
私はドライバーで管に小さな傷をつけて目安にしているのですが、楽器に傷をつける事に抵抗がある方はマニキュアなどの、なかなか落ちる事の無いものを使う事をお勧めします。
上達するためには必ず印をつけ、いつも同じ角度や抜き加減で練習する事が大切です。
また、印をつける事により、のちに音色や音程の事で問題が起こった時にも修正しやすい利点があります。
すぐに良いポジションを見つける事は難しいので、1〜3年くらい長い年月をかけてだんだんと自分にとって最も良い角度、抜き加減を探しましょう。
普段練習していて上手くいかない事があると、ついつい指のテクニックやらアンブシュアのせいにしてしまいがちですが、そんな時は楽器の組み立て方から点検してみると案外簡単に問題が解決するかもしれません。
いくら良いアンブシュアや指のテクニックを持っていても、楽器の組み立て方が正しくなければいずれ支障をきたします。
頭部管の角度と抜き加減は、思っている以上に音色に大きな影響を及ぼしています。
今回は楽器の適切な組み立て方について考察してゆきます。
1、もともと印のついている楽器について
いわゆる初心者向けの楽器には、頭部管と本体の継ぎ目に印がついており、頭部管の角度を決める目安となっています。楽器にもともとついている印なので、多くの人はこの印を目安にしているのでは無いでしょうか。
しかし、これは大変良く無い事です。主な理由として、各奏者によって適切な角度は異なりますし、同じモデルのフルートでもそれぞれ適切な角度は異なります。中級者以上の楽器(20〜50万円程度)のものにはまず、このような印は付いていません。
また、例えばサンキョーのような楽器メーカーのマークが三角形をしたものだと、ついついそこにあわせたくなってしまい危険です。
これらの印は、全くフルートを触った事の無い人が初めて楽器を組み立てた時に、だいたいこの辺りを目安であるとわかるためのものであり、その角度がベストなわけでは決してありません。
2、頭部管の抜き加減について
だいたいの楽器は3〜5mmくらい頭部管を本体から抜くようにできています。
ただし、これも楽器メーカーによって適切な位置が変わってくる事に留意しましょう。
私の持っているサンキョーのフルートは2mm程度でA=442で演奏できますが、ムラマツはもっと抜かないとピッチが高すぎて使えません。
チューナを使ったり、ピアノを弾いたりしながら適切な位置を見つけましょう。
3、適切な頭部管の抜き具合、角度の探し方
できるだけ広い部屋で、頭部管の角度や抜き加減を色々と試し、最も良い音程で良く鳴り、かつコントロールしやすくアンブシュアが楽な位置を探します。
まずは頭部管の角度を探し、次に抜き具合を調整し、最後に角度をもう一度少し変えて確認する、という以下のような手順を踏むと良いかと思われます。
1、まず大きな太い音が楽になる角度を探す事。これが最も大切な作業です。
2、それが見つかったらチューナーとにらめっこしながら、特に3オクターブの音程が極端に高くならない抜き具合をさがし、軽くマニキュアやペンで管に印をつけ、
3、最後に音色を微調整するために頭部管の角度を少しだけ前後させ、適切な位置を見つけ、
4、最後に、すぐには落ちないように印をつける。
5、頭部管と本体の印は、管を持っている角度によって見え方が違ってくるので、管の真っ正面から印をつけるようにすること。
これらを行う際に気をつけなければならない事は、自分にとって吹きやすいということを最優先するべきでは無い点です。
いつも吹いているやり方は確かに心地よいのですが、もっとよいやり方を探すためにまずは自分にとって吹きやすいかどうかは後回しにして、まずは太い良い音色が出せる角度を探す必要があります。
印について
私はドライバーで管に小さな傷をつけて目安にしているのですが、楽器に傷をつける事に抵抗がある方はマニキュアなどの、なかなか落ちる事の無いものを使う事をお勧めします。
上達するためには必ず印をつけ、いつも同じ角度や抜き加減で練習する事が大切です。
また、印をつける事により、のちに音色や音程の事で問題が起こった時にも修正しやすい利点があります。
すぐに良いポジションを見つける事は難しいので、1〜3年くらい長い年月をかけてだんだんと自分にとって最も良い角度、抜き加減を探しましょう。
普段練習していて上手くいかない事があると、ついつい指のテクニックやらアンブシュアのせいにしてしまいがちですが、そんな時は楽器の組み立て方から点検してみると案外簡単に問題が解決するかもしれません。