毎日のトーレニングで必ず上達する、ダブルタンギングをもっと速くするコツと良い練習方法


 ダブルタンギングは、速いパッセージの曲を演奏するために欠かせないタンギングのテクニックです。

今回はダブルタンギングの練習法、低音のアタック、舌の使い方など、楽譜を使って毎日できる練習方法のやり方やコツを解説します。



ダブルタンギングとは?


『ダブルタンギング』とは、管楽器を吹く時に舌の前の方と奥の方を交互に使い、とても素早いタンギングをおこなうテクニックです。

シングルタンギングでは不可能な速いパッセージでも、楽々と吹けてしまうダブルタンギングは、ビブラート循環呼吸法と並んで管楽器を始めてしばらく経った初心者が憧れるテクニックの一つではないでしょうか。

初心者がだんだんと難しい曲を演奏できるようになると、ダブルタンギングができなければ吹けない曲にも出会う事が多くなります。

しかしいざダブルタンギングをやってみると、音が全く出なかったり、なんとか音が出てもスカスカしていてかすれたような音が出たり、口の周りが唾だらけになったり....と、なかなか難しいものです。

管楽器奏者にとって、ダブルタンギングは必須のテクニックの一つです。

この記事では、どうやったらもっと上手にダブルタンギングができるようになるのか練習方法等をご紹介します。



ダブルタンギングの練習方法


タンギングとは、言葉の発音と同じような役割があります。

発音が綺麗だと言葉が聞き取りやすくなるように、タンギングが綺麗にできるようになると音楽がよりクリアに表現することができます。

ダブルタンギングにはいろいろな練習方法がありますが、私が一番お勧めするのは、まずはシングルタンギングをちゃんとできるようになることです。

シングルタンギングに関する詳しい練習方法は、『タンギングのトレーニング方法』に載せていますので参考にしてください。

ある程度タンギングがしっかりとできるようになった方は、以下の日課練習を使って毎日さまざまなアーティキュレーションやリズム、強弱でタンギングを練習するとより上達が早まります。

このテキストは、毎日15分でフルートを演奏するのに必要な一通りのテクニックを習得できるようになっています。


有料の電子楽譜を買うのに抵抗のある方は、以下の記事に音階練習のやり方を掲載しているので参考にしてみてください。


ありがちな誤解


発音


よく、ダブルタンギングは『タカタカ』と発音しましょうと教えられることがありますが、この子音を用いた方法だと音がガサガサで硬い響きがするのであまり綺麗に発音できません。

『ドゥグドゥグ(du gu du gu) 』や『ルグルグ(ru gu ru gu)』に近い発音で、舌をなるべく柔らかくつくことがダブルタンギングが美しくできるコツです。

低音域のタンギング


また、低音でうまく発音できない時も発音が強すぎたり、息を出しすぎていることがありますので気をつけてください。

息を出しすぎている時は、一つの音をダブルタンギングで『ダガダガダガダガ』とずっと伸ばし、肺から息が吐けなくなるまで吹いてみてください。

息が少なくなってきた頃、なぜか綺麗に発音できるようになっているはずです。


コツをつかめれば上達も早まります。

ダブルタンギングが上達するコツは、言葉で考えるよりもいろいろな方法で試してみて、発音が容易かつ綺麗にできる自分に合ったやり方を自身で見つけることです。

ここに書かれている言葉のアドバイスは、あくまでも目安であることを忘れないようにしましょう。

CDや演奏会で一流の演奏家の演奏を聴いてみて、どうやってダブルタンギングをやっているか注意して聴いてみると、より一層理解が深まります。

ダブルタンギングの良い音を耳で聴いて知っていれば、目標がはっきりし、より上達する手がかりになるはずです。


森圭吾先生の方法


数年前に森圭吾先生が『ザ・フルート』にダブルタンギングの練習方法を書かれていて、とても素晴らしい練習方法だったのでご紹介します。

数年前のことであり、手元にその雑誌が残念ながら無いので、やり方の詳細が引用できないのですが記憶を頼りに書いてみます。


無伴奏フルートパルティータ


それはバッハの無伴奏フルートパルティータの1楽章、アルマンドをスラーなどつけず全て普通のシングルタンギングで練習した後、ダブルタンギングで使う舌の奥のほうで『グ(gu)』とタンギングしながらアルマンドを吹いてみるというものでした。

関連記事:バッハ:無伴奏フルートパルティータBWV1013 アルマンド、伴奏と有名フルーティストのフレージング

タンギングが極端に苦手な私は、この方法は初めは上手く出来ませんでしたが、この方法で毎日根気よく練習していたら、いつの間にか普通のシングルタンギングと、ダブルタンギングで利用する舌の奥の方で発音する方法の違いがほとんどわからないくらい、発音できるようになりました。

そしてこれができるようになってから、ダブルタンギングの発音の粒立ちがはっきりし、良い音でできるようになったのでこの練習方法はとてもオススメです。

ぜひ試してみてください。



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