ダブルタンギングについて

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ダブルタンギングは4、5年前まではフルーティスト達にはあまり知られておらず、あまり馴染みのないものであった。少なくともただ表面上でしかダブルタンギングに取り組まれなかった主な要因は、卓越したフルート奏者達がその利用を控えたり思いとどまったからである。今日では、この素晴らしいダブルタンギングによる補助を、速いテンポで延々と続くスタッカートのパッセージに用いないフルーティストはいない。確かにこのタンギングのテクニックは本当に大きな音や、ゆっくりな、あるいは軽い演奏を要求されるときにしばしば芸術性を少なくしてしまうのだが、奏者にとってさらに演奏することが快適ではある。


ダブルタンギングの習得方法

ダブルタンギングを習得すれば、聴衆にはシングルタンギングとの違いがわからないようにすることを学習者は目指さなければならない。そのためにはまずシングルタンギングをマスターしてからダブルタンギングに取り組むこと。

シングルタンギングの tü のような舌つきを練習する時と同じように、まずは楽器なしで子音 ti-ke を発音する。tik-ke(ティ,ッケ)ではないことに注意する。そして楽器なしで感じられることは、ti は ke よりもかなり鋭く、したがって ke は ti と同等の強さに構成することに特に注意を払うことである。このことに学習者は本当に気をつけること!起こってはいけないのは、ダブルタンギングがぎこちなく、不均等で揺れてしまうことである。そういう利用は音色を損ない、そのせいで聴衆のように良い奏者を満足させることはできない。

まず、楽器を持って試みとして簡単に音を発音できる中音域から始める。
はじめは以下のように練習する。
”ゆっくり”と、ti と ke を同じ強さで、音符の間には目立つ隙間がないように。
そのあと、他の好みの音を選ぶ。そしてだんだんテンポを速くする。

和音とオクターブ

シングルタンギングと混合して。


難しい音型では、はじめに ke ではなく ti を用いる。

ダブルタンギングの練習として、付点音符のパッセージも練習する。
例:



フェルステナウの『日課練習 op.125』の第10番のFis-mollのエチュードでは、ダブルタンギングを用いれば一息で演奏することができる。192個の音符が約19秒間に片付く。

メンデルスゾーンの真夏の夜の夢の『スケルツォ』では、ダブルタンギングを用いないと実行できない。















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