フルートの選び方と値段

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上:クルスペの木製シュヴェードラーフルート
下:クルスペのレフォームフルート(シュヴェードラーシステム)

上:木製ベームフルート
下:金属製ベームリングキーフルート

選び方



新しい楽器を選ぶときに最も重要なことは、可能な限り良い音程の楽器を選ぶことである。ベームフルートも、レフォームフルートも、良い音程で演奏できるその他のシステムのものも、商売上、少ない練習で完全に演奏できるか試すことは不可能であり、また芸術家にとって特に難しいことを解決することを断念しなければならない。良心的なメーカーは楽器のカタログに、欠陥のある楽器は引き取ると書いてある。商売人は普通、大量の製作された楽器を注文なしで販売している。楽器を注文する際は、完成されたものか、すでに馴染んでいる指使いのものを注文するか、もしくは新しい指使いの楽器とともに運指表も注文することになる。どこかで買った楽器に好みの運指を用いても、良い結果は得られない。


値段


値段に関して踏み込めば、グラナディラ製のC管が50から60マルク、H管では80から100マルクで比較的音程の良い楽器が手に入れられるであろう。象牙やプラスチック製の頭部管はさらに20マルク近くかかる。この本でも言及されている最も優れた、参考になるものはライプツィヒのクルスペのフルートで、ケースが付いて150から175マルクする。レフォームフルートは200マルク、銀製のキーのものはさらに80マルク近く高くなる。良いピッコロは35から60マルクで購入できる。良いメーカーの木製ベームフルートは付属品によって200から400マルクする。総洋銀製、もしくは銀製のC管のベームフルートは220から450マルク、アルトフルートは450マルクから600マルクする。ベームフルートではキーの塞ぎ具合に問題が度々発生するので、オーケストラで働くものは2本の楽器を購入することを勧める。


安いフルート


フルートの中にはもっと安いものもある。ツゲや黒く染められたカエデ、ナシ材などで作られたものは、すべてのキーが付き、H管で30から40マルクである。グラナディラ製で頭部管が象牙のものでも50から70マルクで購入できる。これらの楽器は外見はとても綺麗に作られているが、音程がとても悪い。そして音色はただフルート無経験者だけを満足させる。これらの楽器を演奏しているとすぐにキーが塞がらなくなり、演奏者(お人好しで自覚のない)に大きな苦痛となる。





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