レガートについて
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レガートで繋がれた音とは、音と音の間に途切れる隙間なく吹かれたものである。
技法にかなった理想的な音のレガートを習得するためには、タンギングのように綿密な研究を要求する。その成果を得るためには、各音に完全に適応したアンブシュアと、正確なリズム感の元にコントロールされたフィンガーテクニックが基礎となる。また、特にゆったりとしたテンポの遅い楽章において、音をただつなぐだけであったり、あるいはスラーの記号が楽譜に書かれていることを示すためのものでもなく、本質的な感情を表現するためにレガートは肝心である。
レガートに関して誤解を招かぬよう私がはっきり言及しておくのは、フェルステナウの練習曲Op.138の「Überziehen der Töne(※訳注:直訳では「音の覆い」。音のフェルステナウの『フルート演奏の芸術(Die Kunst des Flötespiels)Op.138』の第1巻84項)のことを念頭に置いているのではない。レガートの方法に関して私が念頭に置いているのは、歌のポルタメント(※訳注:音程をなめらかに変えること)のような感覚のものであり、そういうことを学ぶことは難しいということである。しかし熱心でありたいと願う生徒は、歌手のように融通が利くことを楽器演奏に要求し、また音楽的によく訓練された歌手を聴くだけで、アダージョの楽章を一息で単にいくつかの音を吹くことよりも、レガートにはさらに意味があることに気がつくだろう。
学習者は良い楽器を持っていること、アンブシュアの訓練もすでに十分に積んで良い結果がでていることを前提とすれば、テンポの速いレガートの箇所において、流暢に滑らかな演奏するためには第1に指の動きが考慮する対象となる。すでに導入部で強調したように、私は揺るぎ無く簡単な指使いは、確実なテクニックのために有益であると思っている。まさにレガートにはこのような上級の学習者が前提となっているのが私の見解である。可能な限り常によどみなく確実に、正確な音程を求めること。
片手のみでレガートをする例:
これらは両手で押さえる指使いよりも簡単にレガートできる。
またこれに連動して、練習の際にいわゆる「指の記憶」の適切さが必要である。
キーメカニズムが正常な状態を保つために、すべてのキーのバネの強さが同等であり、バネが強すぎないことが必要である。
初心者にとって音をレガートする際、しばしば犯してしまう悪い癖は音を後押ししてしまうことである。主に、上の音にレガートする際にあまりにも慎重になりすぎてしまい、そのせいで胸が圧迫され音が増大してしまい、こういったことが起こってしまう。同時に音が下がる時にも同じようなことが起こる。この場合にはたいてい、口角の筋肉が弱すぎるせいで、これらの困難をのりこえることができないためである。
ゆっくりさらう、リズムを変える
練習の際に、難しい箇所で静かに指を動かすためには、これらの箇所をゆっくりさらい、時々レガートの代わりにタンギングをして練習する。この助言を守れば、困難も容易に解決できるであろう。よく判明することは、はっきりとしたリズムで困難な箇所を演奏することはとても有益である。次の例のように感じることは(そうは演奏しないが)有益である。
これを以下のように考える:
するとかなり容易に克服できる。
また次の音型:
これを次のように:
これは軽く、騒々しく、また急いだ印象を与えるが、次の例:
では急いだ感じはなくなる。
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レガートとは
レガートで繋がれた音とは、音と音の間に途切れる隙間なく吹かれたものである。
技法にかなった理想的な音のレガートを習得するためには、タンギングのように綿密な研究を要求する。その成果を得るためには、各音に完全に適応したアンブシュアと、正確なリズム感の元にコントロールされたフィンガーテクニックが基礎となる。また、特にゆったりとしたテンポの遅い楽章において、音をただつなぐだけであったり、あるいはスラーの記号が楽譜に書かれていることを示すためのものでもなく、本質的な感情を表現するためにレガートは肝心である。
レガートに関して誤解を招かぬよう私がはっきり言及しておくのは、フェルステナウの練習曲Op.138の「Überziehen der Töne(※訳注:直訳では「音の覆い」。音のフェルステナウの『フルート演奏の芸術(Die Kunst des Flötespiels)Op.138』の第1巻84項)のことを念頭に置いているのではない。レガートの方法に関して私が念頭に置いているのは、歌のポルタメント(※訳注:音程をなめらかに変えること)のような感覚のものであり、そういうことを学ぶことは難しいということである。しかし熱心でありたいと願う生徒は、歌手のように融通が利くことを楽器演奏に要求し、また音楽的によく訓練された歌手を聴くだけで、アダージョの楽章を一息で単にいくつかの音を吹くことよりも、レガートにはさらに意味があることに気がつくだろう。
レガートの練習法
学習者は良い楽器を持っていること、アンブシュアの訓練もすでに十分に積んで良い結果がでていることを前提とすれば、テンポの速いレガートの箇所において、流暢に滑らかな演奏するためには第1に指の動きが考慮する対象となる。すでに導入部で強調したように、私は揺るぎ無く簡単な指使いは、確実なテクニックのために有益であると思っている。まさにレガートにはこのような上級の学習者が前提となっているのが私の見解である。可能な限り常によどみなく確実に、正確な音程を求めること。
片手のみでレガートをする例:
これらは両手で押さえる指使いよりも簡単にレガートできる。
またこれに連動して、練習の際にいわゆる「指の記憶」の適切さが必要である。
キーメカニズムが正常な状態を保つために、すべてのキーのバネの強さが同等であり、バネが強すぎないことが必要である。
誤ったレガート
初心者にとって音をレガートする際、しばしば犯してしまう悪い癖は音を後押ししてしまうことである。主に、上の音にレガートする際にあまりにも慎重になりすぎてしまい、そのせいで胸が圧迫され音が増大してしまい、こういったことが起こってしまう。同時に音が下がる時にも同じようなことが起こる。この場合にはたいてい、口角の筋肉が弱すぎるせいで、これらの困難をのりこえることができないためである。
ゆっくりさらう、リズムを変える
練習の際に、難しい箇所で静かに指を動かすためには、これらの箇所をゆっくりさらい、時々レガートの代わりにタンギングをして練習する。この助言を守れば、困難も容易に解決できるであろう。よく判明することは、はっきりとしたリズムで困難な箇所を演奏することはとても有益である。次の例のように感じることは(そうは演奏しないが)有益である。
するとかなり容易に克服できる。
また次の音型:
これを次のように:
これは軽く、騒々しく、また急いだ印象を与えるが、次の例:
では急いだ感じはなくなる。
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